休日の朝10時。カーテンの隙間から差し込む光が、ドレッサーの上のガラス瓶をキラキラさせている。
今日は誰にも会わない。だから、いつもより丁寧に自分の顔と向き合おうと思った。平日の朝は戦場みたいなもので、化粧なんて5分で終わらせるのが当たり前になっていたけれど、休日くらいは違う時間の流れ方をしてもいいんじゃないかって。最近買った自然派コスメのボトルを手に取ると、ほんのりハーブの香りがする。ラベンダーとローズマリーが混ざったような、でも主張しすぎない優しい匂い。これが合成香料との違いなんだろうなと思いながら、化粧水を手のひらに出してみる。
自然派コスメに手を出したきっかけは、正直に言うと肌トラブルだった。去年の冬、いつも使っていたファンデーションで突然かぶれてしまって、頬が真っ赤になった。皮膚科で「しばらく刺激の少ないものを使ってください」と言われて、それから成分表示を見る癖がついた。最初は何が何だかわからなくて、カタカナの羅列に頭が痛くなったりもしたけど。
そういえば大学時代の友達が、「化粧品なんて水と油と粉でできてるんだから、高いのも安いのも一緒だよ」って言っていたのを思い出す。当時は「そうかもね」なんて適当に相槌を打っていたけれど、今ならわかる。水と油と粉、確かにそうかもしれないけれど、その「質」が全然違うんだよね…って。
窓を開けると、どこかの家から焼きたてのパンの匂いがしてきた。
自然派コスメを使い始めて変わったのは、肌の調子だけじゃない。朝の化粧の時間が、なんというか「儀式」みたいになった。ゆっくりと手のひらで温めた化粧水を顔に押し込むようにつけて、オイルを一滴、二滴と手に取って顔全体に伸ばしていく。このオイル、「ボタニカルブレンド」って名前がついているんだけど、ホホバとアルガンとスクワランが入っているらしい。正直、どれがどう効くのかは未だによくわかっていないけれど、肌に乗せた瞬間のしっとり感は本物だと思う。べたつかないのに、ちゃんと潤っている感じ。これが天然由来成分の力なのかもしれない。
ファンデーションも、最近はミネラル系のものに変えた。パウダータイプで、ブラシでふわっと乗せるだけ。最初は「これで本当にカバーできるの?」って半信半疑だったけれど、意外と自然に肌の色ムラを整えてくれる。厚塗り感がないから、鏡を見ても「あ、これ私の顔だ」って思える。平日に使っているリキッドファンデーションだと、どうしても「化粧した顔」になってしまうんだけど。
チークは使わない日もある。今日みたいに、どこにも出かけない日は特に。代わりに、リップクリームだけ塗る。これも自然派で、蜜蝋とシアバターでできているやつ。ほんのり色がついていて、唇が少しだけ血色よく見える。匂いはバニラっぽい。甘いけれど、嫌な甘さじゃない。
休日の化粧って、誰かに見せるためじゃなくて、自分のためにするものだと最近気づいた。鏡の中の自分に「今日も一日、よろしくね」って声をかけるような感覚。自然派コスメを使うようになってから、その感覚がより強くなった気がする。肌に何を乗せているのか、それがどこから来たのか、少しでも意識するだけで、化粧という行為が「作業」から「対話」に変わる。
ドレッサーの引き出しには、まだ使い切っていない昔のコスメがいくつか眠っている。捨てるのももったいないから、たまに平日の忙しい朝に使ったりするけれど、やっぱり違和感がある。肌に乗せた瞬間の感触が、どこか「よそよそしい」というか。
時計を見ると、もう11時を回っていた。化粧だけで1時間も使ってしまった。でも、急ぐ必要もない。今日は休日なんだから。
自然派コスメが万能だとは思わない。即効性を求めるなら、もっと強力な成分が入った製品のほうがいいのかもしれない。ただ、毎日肌に触れるものだからこそ、自分が納得できるものを選びたいと思うようになった。それが自然由来だったというだけで。
リビングに移動して、淹れたてのコーヒーを飲む。鏡は見ない。どうせ誰にも会わないし、この顔で十分だと思うから。
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組織名:株式会社スタジオくまかけ / 執筆者名:上辻 敏之


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