春の陽射しが心地よい週末の午後、友人たちと公園で過ごした時間を思い出すことがあります。芝生の上で笑い合い、太陽の光を浴びながら無邪気に遊んでいたあの感覚。実は、私が毎朝コスメを選ぶ時間は、あの公園で過ごした自由で明るい気持ちととてもよく似ているのです。
コスメを選ぶという行為は、多くの人にとって日常のルーティンかもしれません。でも私にとっては、まるで公園で遊ぶ友達を選ぶような、ワクワクする時間なのです。今日はどんな自分になりたいだろう。どんな表情で一日を過ごしたいだろう。そんな問いかけをしながら、ドレッサーの前に並んだコスメたちと対話します。
太陽の光が差し込む朝の部屋で、リップスティックのキャップを開ける瞬間。それはまるで公園の入り口をくぐる瞬間に似ています。これから始まる一日への期待感、新しい自分との出会い。ピンク色のリップは優しい気持ちで人と接したい日に、コーラルオレンジは活動的に動きたい日に、そしてレッドは自信を持って挑戦したい日に手に取ります。色ひとつひとつが、私の気分という名の遊び道具なのです。
友人たちと公園で遊んでいた頃、私たちはいつも役割を決めていました。今日は誰が鬼ごっこの鬼になるか、かくれんぼで最初に隠れるのは誰か。コスメ選びも同じです。今日の主役はアイシャドウにしようか、それともチークで血色感を前面に出そうか。ファンデーションは控えめにして、リップを主役にする日もあります。そんな風に、毎日違う組み合わせを楽しむことで、メイクという遊びは無限に広がっていくのです。
太陽の下で遊んでいると、汗をかいたり、風で髪が乱れたりします。でもそれが自然で、それが心地よい。完璧じゃないからこそ、生き生きとした表情が生まれます。メイクも同じだと気づいたのは、何年も試行錯誤を重ねた後のことでした。雑誌のモデルのような完璧なメイクを目指していた頃、鏡に映る自分はどこか緊張していて、笑顔も硬かったのです。でも、公園で遊ぶような気軽さでコスメと向き合うようになってから、メイクをする時間そのものが楽しくなりました。
クッションファンデーションをポンポンと肌にのせる感覚は、公園の遊具で遊んでいる時のリズム感に似ています。ブランコを漕ぐように、チークブラシを頬に滑らせる。シーソーのバランスを取るように、左右対称にアイラインを引く。遊びの中にあるリズムとバランス感覚が、自然と美しいメイクを作り出してくれるのです。
最近お気に入りのアイテムは、太陽の光を集めたようなハイライターです。頬骨の高い位置にそっと置くだけで、まるで公園で太陽の光を浴びているような、健康的な輝きが生まれます。人工的なツヤではなく、内側から溢れ出るような自然な光。それは、友人たちと笑い合っている時の表情そのものです。
コスメを選ぶ基準も、公園で遊ぶ時の感覚を大切にしています。使っていて楽しいかどうか。触れた時に心が弾むかどうか。パッケージを見ただけでワクワクするかどうか。高価だから、有名ブランドだからという理由ではなく、自分の心が「遊びたい」と感じるものを選ぶようにしています。そうすることで、メイクポーチの中身は、まるで公園で一緒に遊ぶ親友のような存在ばかりになりました。
季節によって遊び方が変わるように、コスメの使い方も変わります。春の公園では花を摘んだり、夏は水遊びをしたり、秋は落ち葉を集めたり、冬は霜柱を踏んで遊んだり。それぞれの季節に合った楽しみ方があるように、肌の状態や気候に合わせてコスメの組み合わせを変えることも、遊びの一部です。夏の太陽の下では崩れにくいベースメイクを、冬の乾燥する季節には保湿力の高いファンデーションを。そんな風に、自然と調和しながら美しさを作り上げていくのです。
友人と公園で遊んでいる時、私たちは誰かと比べることなく、ただその瞬間を楽しんでいました。誰が一番速く走れるか、誰が一番高くブランコを漕げるかではなく、みんなで一緒に笑い合えることが大切でした。コスメも同じです。誰かの真似をするのではなく、誰かと比べるのでもなく、自分自身が楽しめるメイクを見つけること。それが、毎日を明るく過ごすための一番の秘訣なのです。
太陽の光を浴びながら公園で遊んでいると、自然と笑顔になります。風を感じ、友人の声を聞き、草の匂いを嗅ぐ。五感すべてで楽しさを感じている状態です。コスメを使う時も、視覚だけでなく、テクスチャーの感触、ほのかな香り、鏡に映る自分の表情の変化、すべてを楽しむことができます。そんな風に五感を使ってメイクを楽しむと、それはもう作業ではなく、心を豊かにする遊びになるのです。
今日も朝、ドレッサーの前に座りました。窓から差し込む太陽の光が、コスメのパッケージをキラキラと照らしています。さあ、今日はどんな自分と遊ぼうか。公園で友人たちと過ごした、あの自由で明るい時間を思い出しながら、私は今日も楽しくコスメを選びます。メイクは遊びであり、自分自身との対話であり、毎日を輝かせる魔法なのですから。
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組織名：株式会社スタジオくまかけ / 執筆者名：上辻 敏之
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