まぶしい春の陽射しが降り注ぐ休日の午後、私は友人たちと待ち合わせた都内の大きな公園に向かっていました。メイクアップアーティストとして活動する私にとって、自然光の中で見るコスメの発色や質感は特別な意味を持ちます。今日は仲良しの美容部員の麻衣と、美容ライターの由美と一緒に、春の新作コスメをテストしながら楽しむ予定でした。
公園に着くと、満開の桜の下でピクニックシートを広げている二人の姿が見えました。「ねぇ、見て見て！」と麻衣が手に持っていたのは、今季注目の日焼け止め付きファンデーション。太陽の下でテストするには最高のコンディションです。
私たちは早速、持ち寄ったコスメを広げ始めました。ピンクやオレンジ、コーラル系のリップやチーク、アイシャドウが芝生の上できらきらと輝いています。春の柔らかな光の中で、それぞれのアイテムの本当の色味や質感がよく分かります。
「これ、すごくいいよ！」由美が手に取ったのは、某ブランドの新作クリームチーク。指先で軽くタッチすると、まるでシルクのような滑らかさで肌に溶け込んでいきます。公園を走り回る子どもたちの頬のような、自然な血色感を演出できるアイテムです。
私たちは順番に新作コスメを試し、それぞれの感想を語り合いました。時には通りがかりの女性たちも興味津々で立ち止まり、和やかな雰囲気の中で美容談義の輪が広がっていきます。
「あ、このリップグロス、太陽の光に当たるとラメがとってもきれい！」麻衣の声に、みんなで覗き込みます。確かに、自然光の下では室内では気づかなかった繊細な輝きが見えました。メイクアップアーティストとして、このような発見は何よりも貴重です。
春風が吹くたびに、桜の花びらが舞い落ちてきます。その様子を見ながら、由美が「自然の中にいると、メイクも自然体でいいんだって改めて気づくね」とつぶやきました。その言葉に、私たちは深くうなずきます。
休憩がてら、持参したお弁当を広げながら、最近のビューティートレンドについて話が弾みます。「今年の春は、ナチュラルでみずみずしい透明感がキーワードになりそう」と私が話すと、二人も同意見でした。
午後の日差しが傾き始めた頃、私たちは立ち上がって少し歩くことにしました。公園内を散策しながら、それぞれが今日見つけたお気に入りのコスメを使って、即興のメイクレッスンが始まります。
大きな噴水の近くでは、水しぶきに光が反射して美しい虹が出来ていました。その光景を見ながら、麻衣が「メイクって、こういう自然の輝きを取り入れることが大切なんだね」と感慨深げに話します。
夕暮れが近づく頃、私たちは今日のお気に入りベスト3を決めることにしました。1位は先ほどの日焼け止め付きファンデーション、2位はクリームチーク、3位は繊細なラメが美しいリップグロス。どれも太陽の下で本来の魅力を存分に発揮してくれたアイテムでした。
帰り際、由美が「次は夏のコスメも、こうやって外で試してみたいね」と提案。その言葉に、私たちは早速次回の約束を取り付けました。季節が変わるたびに、こうして外で遊びながらコスメをテストするのも素敵な過ごし方だと思います。
今日の経験を通じて、改めて実感したのは、メイクは決して室内だけのものではないということ。太陽の下で、風を感じながら、友人たちと語り合う中で見つけた理想のコスメたち。それは私たちの肌に自然に溶け込み、表情を明るく彩ってくれるものばかりでした。
この春は、自然体で輝くメイクが大切なトレンド。それを発見できたのは、この晴れやかな公園での一日があったからこそです。メイクアップアーティストとして、これからもこのような体験を大切にしていきたいと思います。
夕陽が公園の木々を赤く染める中、私たちは今日見つけた新しい発見とともに、それぞれの帰路につきました。バッグの中には、太陽の下で本当の魅力を見せてくれたお気に入りのコスメたちが入っています。次はどんな場所で、どんな発見があるのだろう。そんな期待を胸に、私は家路を急ぎました。
今日のような体験は、メイクアップアーティストとしての私に新しい視点を与えてくれました。自然光の中で過ごす時間は、メイクの本質を見つめ直す貴重な機会となったのです。これからも、こうして遊び心を忘れず、新しい発見を重ねていきたいと思います。
組織名：株式会社スタジオくまかけ / 執筆者名：上辻 敏之
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