今朝は6時に起きた。いつもより1時間早い。
洗面所の鏡の前に立つと、蛍光灯の白い光が容赦なく顔を照らしてくる。まだ目が腫れぼったい。昨夜、企画書の最終チェックをしていたら日付が変わっていて、結局3時間しか寝ていない計算になる。でも今日は部長と取引先の役員が同席する会議がある。プレゼンは後輩に任せたけれど、私も同席する以上、それなりの顔で臨まないと。
化粧下地を手に取りながら、ふと去年の失敗を思い出した。似たような大事な商談の日、寝坊して慌てて家を飛び出したら、オフィスに着いてから眉毛を片方しか描いていないことに気づいて。トイレの鏡を見たときの絶望といったら。あの日は結局、商談相手の視線が妙に私の額のあたりをさまよっていた気がして、契約が取れたのに全然嬉しくなかった…だけど。
ベースメイクは薄めに。厚塗りすると午後には崩れて悲惨なことになるし、何より「頑張りすぎてる感」が出る。取引先の人たちは50代の男性が中心だから、あまりキラキラしたメイクも場違いだ。むしろ清潔感と、ちょっとした凛々しさみたいなものを纏いたい。ファンデーションを顔の中心から外側へ、薄く薄く伸ばしていく。指先に感じるひんやりとした感触が、少しずつ頭を覚醒させてくれる。
アイブロウは重要だ。
ここで手を抜くと、顔全体がぼんやりする。私の眉毛は元々薄くて形も曖昧だから、きちんと輪郭を取らないと存在感が出ない。ペンシルで下のラインを引いてから、パウダーで全体をふんわりと埋めていく。角度は少しだけ上げ気味に。キリッとした印象を作るには、眉尻を下げないことがコツだと美容部員の友人が言っていた。彼女、今は「ラヴィエール」っていう外資系のブランドカウンターにいるんだけど、会うたびに新しいテクニックを教えてくれる。
アイシャドウは茶色系のマットなやつ。パール感があるものは光の加減でキラキラしすぎて、会議室の照明の下だと浮いて見えることがある。まぶたに薄く広げて、目尻側を少しだけ濃くする。二重の幅にも軽く影を入れると、目元に奥行きが出る。ビューラーでまつげを上げてから、マスカラを丁寧に塗る。このとき、下まつげにもちゃんと塗ること。これをやるかやらないかで、目の印象が驚くほど変わる。
チークは頬骨の高い位置に、斜め上方向へ。丸く入れると可愛らしくなりすぎるから、今日はシャープな印象を優先する。鏡の中の自分が、少しずつ「仕事モード」の顔になっていく感じ。不思議なもので、メイクをしているうちに気持ちも引き締まってくる。口角が自然と上がって、背筋も伸びる。コスメって、ただ顔を作るだけの道具じゃないんだよね。
リップは悩んだ。
赤系は強すぎる気がするし、ベージュ系だと顔色が悪く見える。結局、ローズ系のセミマットなやつを選んだ。唇の輪郭をきっちり取ってから、中を塗りつぶす。ティッシュで軽く押さえて、もう一度重ねる。こうすると色持ちが良くなるし、発色も自然になる。最後にリップグロスを中央だけに軽くのせて、ツヤ感を足す。
時計を見ると6時40分。メイクに30分かけたことになる。普段は15分で済ませるから、倍の時間だ。でも今日はそれだけの価値がある会議だと思う。身支度を整えるって、自分に対する投資でもあるし、相手への敬意でもある。オフィスに着いたとき、同僚の佐藤さんが「今日、なんかいつもと違うね」って言ってくれた。「会議があるから」と答えたら、「頑張ってね」と笑ってくれた。
会議は午前10時から。資料を確認して、コーヒーを一杯飲んで、トイレでもう一度メイク直しをした。リップだけ塗り直して、前髪を整える。会議室に入るとき、ガラスのドアに映った自分の姿がいつもより凛として見えた気がした。
結局、会議は無事に終わった。契約の詳細は来週詰めることになったけれど、先方の反応は悪くなかった。帰り道、コンビニで買ったアイスコーヒーを飲みながら、朝の自分を思い出す。あの時間、あの丁寧さが、今日一日を支えてくれたのかもしれない。
まあ、明日はまた普段通りのメイクに戻るんだけど。
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組織名:株式会社スタジオくまかけ / 執筆者名:上辻 敏之


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