朝6時半、目覚ましより先に目が覚めた。今日は例の会議がある。
洗面所の鏡の前に立って、いつもより念入りに肌の状態をチェックする。昨夜ちゃんと早く寝たつもりだったけど、やっぱり目の下に薄く影が残ってる。こういう日に限って、なんでこうなるんだろう。冷蔵庫で冷やしておいたアイマスクを当てながら、今日のメイクをどうするか考える。重役も参加する企画会議で、私が新規プロジェクトのプレゼンを担当することになっている。失敗は許されない、とまでは言わないけれど、少なくとも「この人に任せて大丈夫」って思わせる必要がある。
化粧って不思議なもので、塗る順番ひとつで気持ちまで変わってくる。
ベースメイクから始める。下地はいつもの「ルミエール・プロ」のトーンアップタイプ。これを使うと肌が自然に明るく見えて、疲れた印象を消してくれる。ファンデーションはカバー力重視。今日は薄づきナチュラル系じゃなくて、きちんと肌を整えたい。パフで叩き込むように馴染ませていくと、鏡の中の自分がだんだんシャープになっていく感じがする。コンシーラーで気になる部分を消して、フェイスパウダーで仕上げる。この工程、普段は5分で終わらせるところを今日は15分かけた。
そういえば去年の夏、取引先との打ち合わせ直前にファンデーションを忘れて家を出たことがあった。駅のコンビニで慌てて買ったやつが肌に合わなくて、一日中顔が痒かったっけ…。あの日は散々だった。
眉毛を描くときが一番集中する。眉の形って、その人の印象を決める重要なパーツだと思ってる。今日はいつもより少しだけ角度をつけて、意志の強さを演出する。アイブロウペンシルで一本一本描き足すように整えて、パウダーでぼかす。強すぎず、でも曖昧でもない、ちょうどいいラインを探す。何度も鏡から離れて全体のバランスを確認する。
アイメイクは慎重に。派手すぎても地味すぎてもダメ。ブラウン系のアイシャドウをグラデーションにして、目元に深みを出す。アイラインは細く、でもしっかりと。マスカラは二度塗り。まつ毛が一本一本セパレートするように、ダマにならないよう丁寧にブラシを動かす。ここで手を抜くと、午後には崩れて目の下が黒くなるから気をつけないと。
リップは最後の仕上げ。
色選びで5分くらい悩んだ。手持ちの口紅を全部並べて、一つ一つ手の甲に試し塗りしてみる。明るすぎるピンクは今日の気分じゃない。深い赤も少し攻撃的すぎる気がする。最終的に選んだのは、ローズ系のセミマットな質感のもの。オフィスの蛍光灯の下でも浮かない色で、でも存在感はある。唇の輪郭をきちんと取って、ムラなく塗る。ティッシュで軽く押さえて、もう一度重ねる。これで落ちにくくなる。
鏡の中の自分を見て、なんとなく納得する。いつもの私より少し強そうで、少し近寄りがたくて、でも信頼できそうな顔。化粧って鎧みたいなものかもしれない。素顔の上に、今日の自分に必要な顔を作っていく作業。
時計を見ると7時40分。予定より20分も余計にかかってしまった。
急いでスーツに着替えて、バッグに資料を詰め込む。玄関を出る前にもう一度だけ鏡を見る。チークの位置、アイラインのバランス、リップの色。全部確認して、深呼吸をひとつ。
会議は10時から。電車の中で最終チェックをして、9時半には会社に着く予定。コンパクトミラーはバッグの一番取り出しやすいポケットに入れておいた。何かあったらすぐに直せるように。
結局、完璧な化粧なんてものはないんだと思う。ただ、今日の自分にふさわしい顔を作ることはできる。それで十分じゃないかな。
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組織名:株式会社スタジオくまかけ / 執筆者名:上辻 敏之

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