陽射しが心地よい春の日曜日、私は親友の美咲と待ち合わせた公園のベンチに腰掛けていました。新作コスメを試すために、原宿でショッピングする予定なのですが、このお気に入りの公園で待ち合わせるのが私たちの定番になっています。
ふわりと風に乗って桜の花びらが舞い、まるでピンクのチークをパタパタと頬に乗せているような気分です。太陽の光が木漏れ日となって地面に落ちる様子を眺めていると、美咲が手を振りながら駆けてきました。
「ごめんね、待った？」と美咲。今日の彼女のメイクは、いつも以上に可愛らしい。アイシャドウは春らしいピーチカラーで、唇はツヤのある淡いコーラルピンク。きっと新作コスメを既にゲットしているに違いありません。
「全然！でも、そのリップ可愛いね。新作？」と私が尋ねると、美咲は得意げな表情を見せました。「うん！昨日発売されたばかりの限定カラー。今日はあなたにも絶対おすすめしたくて、急いで来たの！」
私たちは公園の遊歩道を歩きながら、最近のコスメ事情について話を弾ませます。春の新作は待ってました！という感じで、あれもこれも試してみたいものばかり。特に気になるのは、光を味方につけた新しいハイライターや、花びらのように繊細な発色のチーク。
遊具エリアの近くを通り過ぎる時、子供たちが元気いっぱいに遊ぶ姿が目に入りました。その無邪気な笑顔を見ていると、メイクって本来、こんな風に楽しむものだよね、と気付かされます。自分を表現する手段として、遊び心を持って楽しむ。それこそがメイクの本質なのかもしれません。
「ねぇ、せっかくだから遊具で写真撮らない？」と美咲が提案。「インスタ映えするよ！」確かにこの明るい太陽の下なら、メイクも綺麗に写るはず。私たちは童心に返って、ブランコに乗ったり滑り台で遊んだり。スマートフォンを向け合って、たくさんの写真を撮影しました。
汗をかいて少し崩れかけたメイクを直すため、パウダールームに立ち寄ることに。美咲は持参したポーチから、新作のフィックスミストを取り出しました。「これ、すごくいいよ。メイクがくずれにくくなるんだ」と言って、私にも少しスプレーしてくれました。爽やかなフローラルの香りが、春の公園の雰囲気にぴったり。
化粧直しを終えて、いよいよショッピングへ。でも、この公園での時間が、今日一番の思い出になりそうな予感。メイクアップアイテムを選ぶ時も、この場所での楽しい気持ちを思い出しながら、明るく前向きな気分で選べそうです。
原宿に向かう道すがら、美咲が「私たち、こうやってコスメ探しに行くの、もう何年になるかな？」と懐かしそうに話しかけてきました。高校生の頃から続く私たちのメイク談義は、季節や流行が変わっても尽きることがありません。
ショッピングエリアに着くと、早速コスメショップに向かいます。店内には春の新作がずらりと並び、まるでお花畑のような華やかさ。試供品を手に取りながら、公園で撮った写真を見返します。太陽の下で輝く私たちの笑顔に、どんなメイクが似合うだろう。
「あ！これ、さっきの公園で撮った写真の雰囲気にぴったりじゃない？」美咲が手に取ったのは、まるで朝露のようなみずみずしいクリームチーク。確かに、自然な血色感が出せそうです。
私たちは何時間もかけて、新作コスメを試したり、カラーを比較したり。その度に「これ、公園で使ったら可愛いかも！」「次のピクニックの時に使おう！」なんて会話が飛び交います。
結局この日は、私も美咲おすすめのリップを購入。それに加えて、太陽の下でも綺麗に発色する新作アイシャドウパレットもゲット。帰り道、夕暮れ時の公園に立ち寄ると、朝とはまた違った穏やかな光が私たちを包みます。
「また来週も、ここで待ち合わせする？」と美咲。「うん、新しいコスメで春メイクして来るね！」と答える私。メイクアップって、単なる化粧品選びじゃない。友達との思い出や、季節の移ろい、その日の気分。全てが混ざり合って、自分らしさを作り出すものなんだと、改めて実感した休日でした。
帰宅後、購入したコスメを並べながら、今日撮った写真を見返します。太陽の光を浴びて遊ぶ私たち。メイクが少し崩れていても、それも含めて素敵な思い出。明日からのメイクタイムが、また一段と楽しみになりました。春のコスメ探しは、きっとこれからも続いていくのでしょう。でも、それは決して独りよがりな探求ではなく、友達との楽しい時間、そして季節の移ろいを感じる特別な時間なのだと思います。
役職名：上辻 敏之
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