休日の朝は、いつもより30分だけ遅く目が覚める。
カーテンの隙間から差し込む光が、平日とは違う角度で頬に当たる感覚が好きだ。今日は誰にも会わない。だからこそ、ちゃんと化粧をする。矛盾してるって思うかもしれないけど、これが私なりのリラックス方法なんだよね。洗面所に立って、引き出しの奥にしまってある小さな木箱を取り出す。中には、普段使わない自然派のコスメたちが並んでいる。オーガニックのクリーム、植物オイル、ミネラルパウダー。どれも香りが優しくて、蓋を開けるだけで森の中にいるような気分になれる…っていうのは言い過ぎかもしれないけど。
最初にこういうコスメに手を出したのは、3年前の夏だった。当時の私は、毎日フルメイクで出勤して、帰宅後は疲れ果てて化粧も落とさずに寝落ちすることもあった。肌はボロボロ。そんなとき、たまたま立ち寄った雑貨屋で「ヴェールナチュレ」っていうブランドのハンドクリームを買ったのがきっかけだった。店員さんが「これ、顔にも使えますよ」って教えてくれて、半信半疑で試したら驚くほど肌が落ち着いた。それから少しずつ、自然派のアイテムを集めるようになった。
平日の朝は戦場だ。7時に起きて、シャワー浴びて、トースト咥えながらアイライン引いて、8時15分には家を出る。そんな日々の中で、化粧は「武装」みたいなものになっていた。でも休日は違う。時計を見ない。急がない。鏡の前に座って、自分の顔をじっくり観察する時間がある。小鼻の毛穴、目尻の小じわ、ちょっと日焼けした頬。普段は隠そうとするそれらを、今日は受け入れる気持ちで向き合う。
ホホバオイルを手のひらで温めてから顔に伸ばすと、部屋中に甘い植物の香りが広がる。この瞬間が一番好きかもしれない。指先でゆっくりマッサージしながら、肌に染み込ませていく。急いで塗ったときとは全然違う。肌が、ちゃんと応えてくれる感じがする。次に、色付きのミネラルパウダーを大きめのブラシでふわっと乗せる。カバー力は弱いけど、それがいい。素肌が透けて見えるくらいが、今日の気分に合ってる。
そういえば前に、友達から「休みの日くらいすっぴんでいいじゃん」って言われたことがある。確かにそうかもしれない。
でも私にとっては、この時間が瞑想みたいなものなんだよね。誰かに見せるためじゃなくて、自分のために手をかける。それが心を整えることにつながってる。自然派コスメを使うのも、肌に優しいからっていうのもあるけど、それ以上に「丁寧に扱う」っていう行為そのものが、自分を大切にしてる実感になるから。リップクリームを塗りながら、窓の外を見る。隣の家の庭で、猫が日向ぼっこしてる。あの猫、いつもあそこにいるな。
チークは使わない日もあるけど、今日はちょっとだけ頬に色を足す。桃の種から作られたパウダーで、ほんのり血色が良く見える程度に。鏡の中の自分が、少しだけ柔らかい表情になった気がする。眉毛も、普段みたいにシャープに描かない。植物由来のペンシルで、毛流れに沿って軽く整えるだけ。これで十分。
キッチンに行って、コーヒーを淹れる。豆を挽く音が、静かな部屋に響く。カップを両手で包んで、ソファに座る。肌がしっとりしてる。オイルがまだ少し残ってる感触が、守られてる感じがして心地いい。今日は何をしようか。特に予定はない。本を読んでもいいし、散歩に出てもいい。もしかしたら何もしないかもしれない。
自然派コスメって、即効性はないんだよね。使ったからってすぐに肌が変わるわけじゃない。でもそれがいいのかもしれない。ゆっくり、少しずつ、肌が本来の力を取り戻していく感じ。それは、休日の過ごし方にも似てる。何かを達成しようとするんじゃなくて、ただ自分のペースで時間を過ごす。
窓から入ってくる風が、少しひんやりしてる。もうすぐ季節が変わるんだな。そしたらまた、肌の状態も変わるだろう。そのときはそのときで、また新しいケアを考えればいい。今日はただ、この瞬間を味わう。それだけで十分だと思う…たぶん。
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組織名:株式会社スタジオくまかけ / 執筆者名:上辻 敏之


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